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この手の中の恋の一片を

BL作家*四ノ宮慶の商業活動等をお知らせするブログです。

 J*GARDEN30配布ペーパーSS

J庭で配布したペーパー掲載のSSです。早々に無くなってしまって、お渡しできなかった方や、当日お越しになれなかった方にも楽しんでもらえたら嬉しいです。


致してらっしゃるお話なので、本文は折り畳ませて頂きました。

J*GARDEN 30
『美しい世界』番外編


 繋がり合って、もう随分と時間が経っているというのに、朝陽は自身を埋め込んだだけで、腰を使う素振りを見せない。
 ふと碧が視線を脇にずらすと、朝陽の左手が、ったばかりの絵筆を握っているのが目に留まった。
「あ……」
「分かった?」
 碧の視線と戸惑う声に、朝陽は悪戯っぽく笑って筆を掲げてみせる。
「これ……どうするか、もう分かってるんだ?」
 いつもの朝陽らしくない意地悪な問いに、碧は期待する行為を答えとして告げるべきか思い悩んだ。
 そんな碧の逡巡を見透かしてか、朝陽はゆっくりと筆先を碧の胸へと向ける。
「ほら、もう勃ってる」
「あぁ……っ!」
 ソファベッドに互いに腰掛け、向かい合って抱いた碧の胸を、狸毛の筆先がちょん、と突いた。途端に甘い声をあげ、碧は胸を反り返らせる。
「そう、そんなに好きなんだ。……乳首」
「ち、ちが……っ」
 そうだ……とも、違うとも受け取れるように、碧は俯いて小さく髪を振り乱した。
「どう違う? 触ってって言ったのは先輩だ。……でも、俺が触る前から、もう勃ってたよね、碧の乳首」
 今度はピンと指先で弾かれて、碧の性器がビクンと跳ねた。弾いた乳首をすかさず摘ままれ、反対の乳首を筆先でくすぐられると、抗うには強過ぎる快感が碧を襲う。
「ぃっ……やぁっ」
 同時に下腹に咥えた恋人の欲望を締め付けたようで、朝陽がクッと息を詰める気配がした。涙で滲んだ視界に朝陽の欲情にまみれて切羽詰まったような表情を捉え、その表情に碧の腰の奥が疼く。抱き合った間で勃起した性器から、とろりと先走りが零れた。
「ホント……ヤバいよ、先輩」
 困ったように眉を寄せつつも、朝陽は視線を下に向けると不敵な笑みを浮かべた。
「はっ……はぁっ」
 達するに達せないままの生殺しの状態で、過敏な旨の突起ばかりを弄られ、碧はいっそのことを狂ってしまえたらどんなに楽だろう。
「おねが……いっ、朝陽……っうご、いて……っ」
 身体の奥深くまでを侵す恋人の分身が脈打つたび、満たされない欲望が碧の体内で暴れ狂う。
 これ以上焦らされたら、本当にどうにかなってしまいそうだった。
「動いて……って」
 お日様の匂いのする黒髪を掻き抱くと、くくっと小さく肩を揺らして笑う。
「腰、揺れてるよ?」
「……っ!」
 朝陽の指摘に、碧は初めて、自ら腰を揺らめかせていたことを知った。
「恥ずかしい? ……でも、俺はそんな先輩も好きだよ」
 言いながら、朝陽は碧の腕を解き、口付けをくれる。だが、碧が今一番欲しい激しい律動までは与えてくれない。
「もっと恥ずかしがってよ。……可愛いから」
「い、いや……っ。朝陽、もう……頼むからっ」
 羞恥と燻ったままの疼きに、目眩がしそうだ。
「どうして? 乳首、悦くない?」
 意地悪な微笑みをたたえたまま、朝陽が握り直した。碧の朽葉色の瞳を見据えたまま、その筆先を、小刻みに震えながら解放を待っている碧の性器に向ける。
「や  
 碧の制止の声は、無視された。
柔らかい狸の毛が、ピンク色の怒脹の先端からぷくりと溢れた雫を、そっと掬う。
「あぁ……っ!」
 最も敏感な部分を筆先でくすぐられ、碧は堪らず嬌声を放った。朝陽の肩を強く掴み、ともすれば倒れ込んでしまいそうな身体を懸命に支える。
「ほら、ここに……」
 淫らな絵の具を毛先に含んだ筆が向けられたのは、桜色の二つの乳首だ。
「塗ってあげる」
 言って、朝陽は先走りの蜜を乳首に塗りたくった。最初は優しく、しかし次第に筆先が割れてバサバサになるまで、執拗にグチグチと両の乳首を弄りたおす。
「ひっ……あ、あぁ……っ! や、やめ、あ、イ、イク    ッ」
 目の前がスパークしたかと思った瞬間、全身をマグマのような熱が走り抜けた。先走りを筆で乳首に塗られた、その快感に、碧は吐精してしまったのだ。
「……あ、ぁ……っ」
 強烈な絶頂を感じながら、碧は悪戯が成功した子供のように無邪気な笑顔を霞む視界に認めていた。     

                end 2011.6..26
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